カテゴリー
短期離職

パソコンのキッティング作業(後編)

勤務二日目はいよいよ夜勤での作業でした。私は会社に指示された時間に職場に着いた。

その日は金曜日の晩でした。業務開始前に当日の作業リーダーから伝達事項の連絡がありました。
今でも覚えている内容としては、「○○君が30分程遅刻で、既に職場には向かっています」と、「今夜も配置は昨日迄と同じでよろしくお願いします」の2つ。
ミーティングが終わると各々は、”昨日”までと同じ配置に散っていきました。
前回がキッティング作業をしていなかった私は、おおいに困りました。
仕方ないので、ミーティングをした例の作業リーダー(20代風)に今夜の私の配置を尋ねました。
すると、3人でとある小学校向けのキッティング作業をして下さいとの事。
私以外の2人は女性でした。私は作業リーダーに「今夜が初めてのキッティング作業なのですが、どなたに質問等すれば良いのですか?」と訊きました。
「大丈夫ですよ。マニュアルも有るし、分からない時は一緒にやる二人の方にきいて下さい」とリーダーは返答。
私は「そんなやり方で大丈夫なのかなー」と不安になった。
やがて作業に入ると、二人の内の1人はメチャクチャ作業に慣れている様子。もう一人の女性がその人に、分からない度に質問しながら作業をしていました。この女性も初心者ではなさそう。

2人の女性は30代風。私は若い女性に質問をしながら仕事をしていく経験がほぼ無かったので、すごく抵抗感がありました。ベテラン女性に何度か質問しましたが、あまり親切に教えてくれません。
マニュアルを見ても、もう一つイメージを掴めずに時間ばかりが経過していきます。
40分位経過しても1台のパソコン(i-Pad)すら作業完了出来ません。
段々惨めな気持ちになってきて、「もうこの場から立ち去りたい!」と思う様になりました。
「でもバックレなんて最悪だよなー」、「無断でいなくなったら下手すりゃ夜勤メンバー全員で探すのでは?」とまで考えました。←そんなに必要とされていませんでしたがね(笑)。

結局無断で帰ってしまいました。電車がある内に職場を出たほうが良いと考えたので。
しかし、真っ直ぐには帰宅しませんでした。夜中に戻ったら妻がビックリするだろうし、何て言い訳していいかも思いつかなかったので。

私は浅知恵をふりしぼって、途中駅で降りてネカフェに入りました。そして、始発時間まで寝ていました。
入店した時点で始発迄は4時間を切っていたので、料金も2千円でお釣りがくるなと思いました。
始発時間を少し過ぎた頃に、仮眠から目覚めて店を出て帰宅しました。

既に起きていた妻に昨夜の状況を伝えました。そしてもうこのまま辞めることも伝えました。
妻は何も言いませんでしたが、「又かよー」というセリフが顔に書いてありました(苦笑)。

結局会社にはメールにて退職する旨を連絡。土日は会社の事務方は公休日なので、週明けに退職を了承するメールが来ました。電話がかかってきてバックレた事を咎められるのかなと思いましたが、それも全く無し。
それどころか、金曜日の晩に何時まで勤務したかを教えて欲しいとメールには書いてありました。退職後の給料日には、キチンと初日プラス二日目(僅か45分間程の就業)分の給与が振り込まれました。


給料日がくるまで私は、過去にキッティング作業をした時と何が違っていたのかを分析してみました。
思いついた内容は下記のとおり。

① 前回の時は全員一斉のSTART勤務だった。そして教育係が1人いて質問をすると、作業卓まで来てくれて丁寧に教えてくれた。

② 前回はパソコンがandroid機だった。私は今現在迄(2021年10月)、Apple社製のPC及び携帯電話を利用したことがない。どこかアンチAppleなのです(笑)。
②については、この度の作業をするにおいては、結構影響した気がしました。
やはり操作がandroid機と大きく違う部分があり、やりにくかった事がイヤな記憶として残っています。

帰宅の後に妻と話をしてから近所の河岸の土手に散歩しにいきました。
今の場所に住んでからは何度も歩き慣れている場所。折り返し地点の橋の上から川面を眺めていました。「今のオレ、身投げしそうなオーラを出してるじゃネぇーか?!」
、「あまり長時間橋の上にいると、通報されるカモな」と、ふと思いました。

そう考えると何故だかちょっと笑ってしまいました。「バックレた事は悪いけど、その件は会社に謝罪すれば良い」。(実際にはそれも有りませんでしたが)
「しょうがない、次いこう(探す)又次いけばいいや」。
冬晴れの陽射しが川面に反射して、キラキラ輝いていた土曜日の午後のことでした。


作成者: つ―ぽん

40歳を目前に、非正規雇用労働者として生きていくことを決意した男。
体験した職業の数は、50を超える。(正社員と非正規雇用を含め)
現在は、アルバイトでWワークをしながら、生計を立てています。
妻と二人で神奈川県の片隅に、ひっそりと暮らすアラ漢(60近いオトコ)です。