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お中元短期アルバイト

PCを使った作業(その3)

伝票(宛名ラベル)を出力し終わった私に、石塚さんから次の作業指示が有った。
それは、聞いてビックリ?!の内容だった。
ラベルには通し番号が印字してある。そのラベルが順番通りに印字漏れが無いか印刷した全てのラベルを目視して確認して欲しいとの事。
一瞬私は「何を言ってんだ!この人は?」と耳を疑った。
「コンピューターを使ってラベルを発行しているのに、その”成果物”に対して人間が検品をするって、どういう事?」
私はこう心でつぶやきながら、面倒な職場に来ちまったなと後悔した。
石塚さんの説明を要約すると、シシテムに不具合が有り、例えば500枚印刷命令をかけても何枚か出力されずに印刷漏れが発生してしまう。それを我々印刷チームが見つけて印刷漏れした物を出力して上げて、次の工程テームに渡してあげるまでが、担当業務なのですと。

その日の印刷枚数は、私の担当プリンターで約2,200枚出力がありました。
この2,200枚は18ファイル(種類)別々の内容です。
ちょっと分かりにくいかと思いますので、簡単に説明します。
1号機のプリンターから2つのファイルを出力します。
Aファイルが300枚、Bファイルで200枚といったイメージです。つまり2200枚で1束でなくて、幾つかの枚数が複数セットで出力される。その総合計がこの日の2,200枚になったという結果です。
ファイルによっては、10枚位しかないのも有ります。このファイルという概念が何なのかを質問したところ、取り扱うアイテムごとに分けられている模様。例えば○○ハムのギフトや、○○フルーツパーラーのフルーツゼリーの詰合わせとか。私達印刷スタッフはファイルごとに印刷したラベルをそれぞれ分けて重ねていきます。
1号機で出力されたラベルを2号機の束に積む(混ぜる)のは、当然NGです。
後でそれぞれのラベルを渡す先が違うからです。(ファイルごとに作業も変わるから)

私は「こんな作業(印刷漏れチェック)が有るなんて、面接の時には聞いてネェーぞ!!騙されたよ!」と、ヤル気が急降下。
それでも気持ちを切り替えて、ラベルの検品を開始。
ラベルにはそれぞれ通し番号がふってあります。その番号が順番通りになっているかペラペラ1枚ずつめくっていきます。確かに単純作業ですが、速く出来ない!(>_<、)
ところが石塚さんは、私の3倍近いスピードでラベルを検品していきます。私が100枚見終わるか見終わらないかの間に、300枚位は楽々クリアしてしまいす。

私は苦労しながら印刷チェック。するとやはり印刷されてない物がチラホラ。3~4枚も有りました。
「このラベルを見逃してしまったまま気づかないと、お中元が届かないままになるのかな?」
単純に考えると、そうなりますよね?だとしたら、この印刷システムはトンでもないバグを抱えている!
「そのバグの対策としてバイトを雇ってんのかよ!」、「イヤイヤ、それっておかしいでショ?」と私は思いました。

印刷漏れラベルの出力も終わり、なんとか初日の作業が終わりました。
出退勤の管理はタイムシートに各自が退勤時に記入すると、石塚さんから書き方を習うと同時に聞かされました。
この時、又もや衝撃の事実が発覚。

① 最初の15分はサービス早出になることが判明。
開始時刻より15分早く来て作業することになるのに、その開始時間を書かない。
その日は7:45に1階に着いて、7:50分には作業を開始している。なのに8時開始と書いて下さいと。
「これってブラック企業の典型的なパターンだよ!」と思いました。
② 作業終了時刻は30分きざみにカウントされる。例えば10:15分頃に終わって帰ろうとしても10:30分迄、時間調整の作業をさせられる。
初日は10:10過ぎに全作業が終了した。それで帰れるのかなと思いきや、②の理由で20分間どうでもいい作業をさせられました。この20分間はメンタル的に本当にツラい(T_T、)
モチベーションが上がりませんから。「作業が終わったのだから、ホンと解放してくれよ!!」と思いながら20分間作業をしましたから。

私は帰宅途中に、「これって大ハズレを引いたか?1日で辞めるのがベストでは?!」と考えました。
そう考えれば考えるほど、自転車のペダルは重くなるばかりでした。




作成者: つ―ぽん

40歳を目前に、非正規雇用労働者として生きていくことを決意した男。
体験した職業の数は、50を超える。(正社員と非正規雇用を含め)
現在は、アルバイトでWワークをしながら、生計を立てています。
妻と二人で神奈川県の片隅に、ひっそりと暮らすアラ漢(60近いオトコ)です。