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短期離職

民間検定試験に関連した仕事

2021年2月初旬の頃でした。その頃はレギュラーワークを探していましたが、中々みつかりません。
世間一般的には2月は1年で最も閑散期とされています。
非正規労働者にとっては、尚更仕事にありつくのは難しい状況です。
ネットで仕事を探していると、以前登録した派遣会社からお仕事紹介のメールが1通届きました。
業務内容は、とある検定試験に関連する倉庫作業と書いてありました。
この派遣会社では何度も就業した実績があります。
このブログでも紹介しましたが、初めての派遣会社での就業もこの会社を介してのものでした。
登録年数でいけば、今年で20年目を迎えます。この派遣会社で働く時は、次の長期の仕事を探している合間のタイミングが多いかと思います。

私はその仕事にエントリーする旨をメールで返信すると、倉庫の責任者から1度面接が必要との事。
アポイントを取り、指定の日時に職場となる倉庫に行きました。
自宅最寄り駅から各停で5駅目。急行に乗れば1駅目の近さ。
就業時間:9時~18時(昼休憩1時間)午前と午後にそれぞれ10分休憩が1度づつ有り(休憩分時給から引かれない)
時給¥1,200だったかと思います。
仕事内容:検定試験会場で使われた備品の管理業務。
① 試験問題・回答用紙の発送業務。
② 各会場から試験で使用した備品の返品処理作業(倉庫に棚入れなど)

採用になり実際に業務に行ってみると、「アレ?なんか仕事しにくいな」と、ありがちな違和感をもちました。
列記しますと、

1,リピーターが多くて、常連の方々がラクなポジションを独占している。
2,女性が9割を占めている。
3,試験を主催する団体が絶対儲かっているのに、資材の再利用が多過ぎ。
 その再利用をする為に検品が必要になってくる。その検品作業が煩雑で手間が大変かかる。
それで派遣で毎回募集しているという”カラクリ”だった模様。

ネットでこの試験について調べてみると、1年に3回実施。検定にランクが有って12段階もある。
全国の都道府県で試験会場がある。なので、1年間の受験者数は優に万を超える。
1回の受験料金を安く¥2,000と見積りしても、かなりの額になる。
従って、「主催団体は儲かっているはず」と、私は推測しました。
仕事を開始して三日間は、それ程面倒な仕事もなく定時時間まで勤めました。
そしてそれは、確か4日目か5日目に起こりました。

試験会場から戻ってきた未使用の回答用紙を試験ランクの8段階ごとに仕分けをする。
そして数をカウントした後、所定の棚に100枚を1束にして格納しなさいとの指示が出ました。私は午前10時過ぎから2人1組でこの作業に着手してました。
私は「なんで回答用紙を捨てないの?確かに再利用出来るのは分かる。でも、検品作業にかかる人件費のほうがモッタイなくねェ?」と思えてきました。
私達が面倒クサイ作業をしている間にも”リピ-ター達”は、みるからにもラクそうな作業をオシャベリをしながら進めています。
「なにこの不公平感!!」私はフラストレーションが溜りに溜まってまいりました。
こうなると、もうイケません。午前中だけ勤務して、午後イチにバックレようと考え始めました(笑)。

なんとか午前中の仕事をノリキリ、昼食を食べながら”言い訳”を考えていました。
「そうだアノ手が有る」私は1つの名案が浮かびました。
実はこの仕事に入る2週間程前の朝に、突如血便が出たのです。「その事を理由に早退しよう」と。
血便の原因は判っていました。私は大腸に「憩室」というものが有り、そこに炎症が起こると、血便が出てしまうのです。憩室炎(けいしつえん)という症状で、女子マラソンの高橋尚子さんも実は憩室の”持ち主”です。

私は昼食後に現場責任者の席へ向かいました。あいにくその方は外出中。私は血便が出たので帰りますと副責任者に伝えて、職場をあとにしました。
真っすぐに家に戻る気にもなれずに、自宅最寄り駅を1つ乗り越して大型商業施設に向かいました。
そこには大きな吹き抜け状の建物があります。2階のテラスにはベンチが置いてあり、そこに座ると1階の庭が見えてどこか寛げるのです。
私は用がなくても、電車に乗ってこの場所によく来ます。
1階に有るスーパーで酎ハイのロング缶を買って、ベンチに座って午後のひとときを過ごしました。
「午後の酎ハイ」といったトコでしょうか(笑)。
すると、さっきの現場の管理者からメールが着信。本日早退した理由を尋ねてきたので、血便の件を返信すると了承されました。そして医者に行ったら、結果も報告する様に指示も受けました。
私は医者に行く気も報告する気も全く有りません。仮に医者に行った証拠を見せる様に指示されても、以前内視鏡検査を受けた時の画像の用紙の日付けを加工して、コピーしちまえ!と思っていたので。
結局この仕事は、この日を最後にバックレました。給料も期日通りに振り込まれました。
もうあんな面倒クサイ作業(回答用紙を1枚づつカウントする)は、二度とゴメンだ!!と、今でも思っています。




作成者: つ―ぽん

40歳を目前に、非正規雇用労働者として生きていくことを決意した男。
体験した職業の数は、50を超える。(正社員と非正規雇用を含め)
現在は、アルバイトでWワークをしながら、生計を立てています。
妻と二人で神奈川県の片隅に、ひっそりと暮らすアラ漢(60近いオトコ)です。