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特殊 短期離職

特殊な仕事 その2

二回目の勤務は指示された通りに午後8時に出社した。この職場の建物に入館するのは大変面倒であった。
高額な現金が社内においてある為に、セキュリティが厳重だったからである。
建物の入口は鉄の門で閉ざされている。会社に着いてから入館する際の手順は下記のとおり。

① 会社から貸与されたセキュリティカードをインターホン(カメラ付き)にかざす。
② 許可されると敷地に入れる
③ 1階の入口で又セキュリティーカードをインターホンにかざす。これでようやく建物に入れる。
④ ロッカーのある7階迄エレベーターで移動。
⑤ 制服に着替えた後に、タイムカードの有る別のフロアへ移動(確か4階だったかと思う)そのタイムカードの部屋に入る際にもセキュリティーチェックが有る。
⑥ 打刻した後に作業場の1階に移動。その作業場の入口にもセキュリティーチェック機が置いてある。
ここで認証されて、初めて職場にたどり着ける。
打刻の時間が他のスタッフと重なるタイミングにもなるので、少し時間に余裕をもってタイムカードの前に到着する必用がある。タイムカードは1台しかないので。建物の1階に到着してから着替えて職場に到着する迄、時間を測ってみると15分位かかった。これにはホンとまいった。書いてるだけでも面倒くさいですから(笑)

仕事の内容については前回のブログでほぼ書いたが、補足すると下記の様な作業が有った。
現金入りのカバン以外に ”釣り銭箱” という物も梯子台車に載せる(配る)。
これは文字どおり釣銭が入った金属製の箱である。デパート等の大型の商業施設には、両替機が置いてある。
一般客が出入り出来ない部屋にその機械が置いてあり、各テナントのスタッフが両替しに来る。その機械の中にカートリッジ式でその釣銭箱が脱着出来る様になっているのです。
ATM機の前で警備員が一人立って、別の一人がATM機で作業している場面に遭遇することが、しばしばあるかと思う。それはお金の入った箱を入替しているのです。私が毎晩触っていた箱は、その箱でした。銀行のATM機も対象でした。お金が沢山入っているので、当然重たいです。紙幣だけでなく硬貨も入っていましたから。
釣銭箱や釣銭カバンには全てQRコードが付いています。それらを梯子台車に置いたら直ぐにそのQRコードをハンディースキャナーでスキャン。そしてそれらを置いた梯子台車に付いているQRコードも続けてスキャン。
職場では「紐づけ」と呼んでいました。どの台車にどの釣銭カバン(もしくは箱)が載っているかを管理する為です。しかし、このスキャナーの精度が大変悪くて、私はしょっちゅうスキャン漏れを発生させていました。
スキャン出来ていないと正常処理の時と音が違うと教えられましたが、私にはその音を聞き取れません。
スキャン漏れをすると作業の終盤(朝方)になって発覚します。
すると係長に強めに注意をされます。「君はスキャン漏れが多過ぎるな!」そう言われる度に私は平謝り。
私はこの係長(以後Gと記します)が苦手でした。失敗が多かった私はすっかりこのGに目をつけられてしまったのです。Gは30代後半の男性社員で、夜勤のシフトでは一番職位が高い立場でした。
社員はその他にも2人位いました。H主任(30代前半の男性)もいました。Hの仕事の教え方のほうが、私には合っていました。しかしGのほうがエラいのでGの言うことには絶対服従。職場あるあるですね。
1週間通ってみましたが、どうも働きづらい。理由は次のとおり。

1,就業開始時間が20時は私には早過ぎる。業務終了時間が電車の始発の時間で早く帰れるが、ありがたくはなかった。
2,当時私は夕方別のアルバイトをWワークで掛け持ちしていたのですが、メインの仕事が20時開始になると全く入れなくなってしまう。
3,休憩時間が決まっていない。その日の作業の進行時間で変わる。ブッ続けて6時間立ち仕事をしてから休憩なんて事も頻繁に有った。前職のスーパー品出しより酷かった。休憩に入る時間迄の作業時間は、私の場合4時間がMAXなので。それより長く働くと作業効率が極端に落ちてミスを連発します。

以上のことから2週目のアタマには、辞めることを決意しました。←早っ(笑)。
そして2週目の最初の日に、Hに退職したい旨を伝えたのです。
すると意外な反応が返ってきました。


作成者: つ―ぽん

40歳を目前に、非正規雇用労働者として生きていくことを決意した男。
体験した職業の数は、50を超える。(正社員と非正規雇用を含め)
現在は、アルバイトでWワークをしながら、生計を立てています。
妻と二人で神奈川県の片隅に、ひっそりと暮らすアラ漢(60近いオトコ)です。