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夜勤 給油係

タクシー専用ガススタンド(前編)

2017年3月の中旬の頃 、次に就いた仕事は又もや夜勤。
タクシーだけを対象としたガソリンスタンドでの給油スタッフであった。
【勤務条件】
就業時間:22時~翌朝7時
休憩:1時間(但し連続で60分でなくて1晩の内に15分✖4回)
勤務日数:週5日 
公休日:火曜日の晩と金曜日の晩(記憶に残ってる中では)
時給:深夜時間帯(22時~5時)で¥1,250
それ以外¥1,000
交通費:無し。但し1回の勤務で¥500の出勤手当
(この金額を定期代に充てていた)

私は会社員時代も対面でのサービス業の経験が無かった。大学時代のアルバイトでも、その経験はほぼ無し。
レジをやると、釣銭を間違えてしまうことが多いので。
この仕事をやる動機として、レジ作業がほとんど無いと面接で聞いていたからだ。

実際に勤務してみると、1晩で現金のお客様は5人いれば多いほうであった。圧倒的にカード払いであった。
そのカードは会社同士で契約していて月極めで請求する方式。いわゆる ”掛け払い式” である。
つまり一般的なクレジットカードでは無い。
勤務地は都内の海に近い場所。 駅から徒歩20分位。 365日24時間OPENしている。夜間にも作業音量がかなり大きめ。なので、住宅地から少し離れているのであろう。
仕事内容は比較的に簡単。タクシーがスタンドに入って来ると、給油孔を開けて給油して料金を精算して終わり。
そして次の車に。これを退勤時刻まで、ひたすら繰り返す。
1晩の間にスタッフ同士交代で、途中にトイレ清掃も行った。
就業シフトとしては、1晩で3人体制。夜勤チームは総勢4人。毎晩誰かしら1人が公休日で休んでいるスタイル。
これ実は、人数としてはかなりキツい。一晩で絶対3名必要な職場であった。つまり、もし1人が当日休む事になると、公休日の人が出勤するハメになるのだ。なので、健康面ではかなり気をつけていた。
それと同時に「早く次を探さねば」と思っていたのも事実。(笑)

この職場で働くメンバーは比較的親切であった。皆男性で私がメンバー中で「最年少」であった。
夜間のメンバーは、皆非正規雇用者。職場リーダーは私より2学年上の方で、横浜市在住。私も横浜市在住で共通点もあってか、このリーダーには親切に仕事を教えて頂いた。

仕事をしていて気がついたことは、下記のとおり。
① 世の中にはあらゆるタクシー会社が有るものだということ。(契約しているタクシー会社は1社でない)
② ①に付随してくるが、タクシーのデザイン(色と形状)も様々有る。就業中に5回位、大変珍しい形状のタクシーに給油したことがあった。
③ タクシーの運転士さんは、親切な方が多い。この仕事に就く以前は、タクシーの運転士さんはお客さんから日頃からムリな要求をされることが多い。なので、自分がお客の立場になった時に相手に対して、”高圧的” な態度をとるのでは?と、勝手な偏見が少しありました。(タクシー運転士さん、ゴメンなさい)

先輩スタッフに聞いた話では、タクシー運転士は夜間勤務の終了直前に、燃料を入れて自分のタクシー会社に戻るらしい。その時刻が早くて早朝3時、遅くても朝方5時。それで、午前2時~4時位がこの職場でのラッシュタイムであった。
毎回3時頃になると、給油を待つタクシーの行列が出来た。スタンドの敷地内に収まらずに外までハミ出した。
土曜日の晩などは、敷地に沿った道路に給油待ちの渋滞が数百メートルもできる時が何度もあった。
敷地内だけでタクシーが15台程並ぶ。道路に待つタクシーも含めれば50台位のいろいろタクシーがいる。
この状態が長い時は2時間近くも続く。これは異常な景色に映った。
私は仕事内容も賃金的にも、そして人間関係的にも特に不満は無かった。
ただし、半年以上もやる気もなかった。理由は下記のとおり。

1、当日欠勤がほぼ絶対に出来ない(慢性的な人員不足により)
2、金曜日か土曜日のどちらかに絶対出勤しなくてはならない。土曜日の晩に外出(友人と飲む等)出来ないのが辛かった。
上記の1は就業してから分かったこと。2については一応各自のシフトを毎月提出して決めるので、2ヶ月の間に1回位は土曜日の晩には休める。でもそれもかなり遠慮して休むことになるので、嫌ではあった。

親切な先輩スタッフと優しい”お客様”のお陰で、最初の1ヶ月をなんとか皆勤で過ごした。

作成者: つ―ぽん

40歳を目前に、非正規雇用労働者として生きていくことを決意した男。
体験した職業の数は、50を超える。(正社員と非正規雇用を含め)
現在は、アルバイトでWワークをしながら、生計を立てています。
妻と二人で神奈川県の片隅に、ひっそりと暮らすアラ漢(60近いオトコ)です。